まもなく完成「大型地震等防災対策マニュアル」

2022.06.21
    


石川県能登地方で、一昨日(19日)に最大震度6弱、昨日(20日)にも最大震度5強の強い地震を観測しました。報道によると、同地方では2020年12月から地震活動が活発化しており、20年12月1日から今年6月20日午後3時までの約1年半の間に起きた震度1~6弱の地震は、合計で161回にも上るとのこと。

これら一連の群発地震の長期化を懸念する声も出ているようで、能登にお住まいの皆さんは不安な毎日を送っておられるに違いありません。私個人的にも長男のお嫁さんの実家が石川県ということもあり、心配です。


さて、今日の写真。これは5月17日(火)に開催された全国賃貸管理ビジネス協会(通称:全管協)東海支部および公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(通称:日管協)東海ブロックの合同定例会の後に行われた記念講演でのもの。


最前列から講師に対し質問を投げかけているジャンバー姿の人物は、当社の宮川正弘管理センター長。その右隣に座っている2名も当社の両カミヤ(神谷と上屋)であります。

積極的ですよね! 私もこの場に同席、後方から彼らを見ていて、とても頼もしく感じました。


このセミナーの演題は、『近年、多発する自然災害。経験から語る賃貸不動産管理会社の心構え』というもの。 講師を務めて頂いたのは、上記「日管協」の副会長の一人でもあり、内閣府「大規模災害時における被災者の住まいの確保策に関する検討会」で委員を務めておられる今野幸輝氏。 宮城県で一番古い不動産会社「今野不動産」の代表取締役です。


全国各地で地震が頻発する昨今の状況を鑑み、ご自身が東日本大震災を経験され、熊本の大地震においても救援活動に入られた経験をお持ちの同氏に、私からの強いリクエストで講師の依頼をしてもらった次第です。


講演の冒頭部分で、東日本大震災発生時の「仙台駅」・「仙台空港」・「石巻」の映像を見せてもらい、その凄まじさを再認識、思わず「やばい!」という言葉を発している私がいました。

仙台では、東日本大震災から本日まで震度6強の地震が実に13回も発生しているとのこと。地元の方々がお気の毒でなりません。


私たちの居住エリアにおいても、巨大地震が2030年~40年の間に、西日本の太平洋沖の『南海トラフ』において発生することが複数のデータから予測されています。


政府の中央防災会議は、科学的に想定される“最大クラス”の南海トラフ地震が発生した際の被害想定を実施しています。

この想定によれば、南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。

また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来が想定されています。(気象庁HPより)


そんな大災害に備えるべく、当社では現在、『大型地震等防災対策マニュアル』を作成中です。 

もし何も準備をしていなかったら、「いざ」という時に何もできないように思うのです。1月から2週間に1度のペースで議論を重ねてきており、まもなく完成となります。


このマニュアルでは、第1に「人命の保護を最優先する」、第2に「資産を保護し、業務の早期復旧を図る」、第3に「余力のある場合には近隣住民への協力に当たる」、以上を基本方針に据えつつ、「災害時における組織体制」や「スタッフへの連絡手段」、「情報の収集および提供方法」、「応急救護・初期消火・避難」、「災害予防対策」、「事前に備えて置くべき物品リスト」、そして「災害時におけるお客様への対応について」、具合的に言えば「災害時における送金業務」であったり、「災害後の仲介店舗の営業」をどうするかといったところの取り決めを記したものとなっています。


災害は、「いつ」・「どこで」起こるか分かりません。

入居者様の命と生活、オーナー様の資産を守る“管理会社”の責務として、平時のうちから当社スタッフ一人ひとりが予め、その内容をよく理解しておくこと、また定期的な予行演習を重ねておくことにより、いざというときの対応を適切・迅速に行ない、災害による被害を少しでも軽減できるよう努めて参ります。