サービスの本質

2012.08.03
    

今日は、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に32年連続で総合1位(トップ10には37年連続)に輝く石川県和倉温泉の『加賀屋』さんのサービスについて触れてみようと思います。
それにしても、30年以上に亘って “ナンバー1” を維持し続けるということは凄いことです・・・。
 
では、その「秘訣」はいったい何処にあるのでしょうか?
加賀屋の小田禎彦会長が、この点について語っておられたインタビュー記事を目にしましたので、今日はそれをご紹介しながら記させて頂きます。
 
加賀屋さんの”サービスの定義”というのは以下の通りです。
「サービスとは、プロとして訓練された社員が給料をいただいて、お客様のために正確にお役に立って、お客様から感激と満足感を引き出すこと」
 
「サービスの本質」というものは、突き詰めていくと”2つの要素”に集約されるようです。
その一つ目、絶対条件ともいえるのが『正確さ』であります。
この点について、小田会長は次のように語っておられます。
 
「たとえば、モーニングコールの時間を頼まれていたのに、時間を間違えてしまったとします。それは、サービスの正確さという点においては病院が酸素ボンベと炭酸ガスを間違えたり、肺がん患者と心臓病患者を間違えて手術室へ入れることと何ら変わらないのです」
 
“さすが”だと思いませんか・・・。 サービスで最も大切なのは「正確かどうか」ということなのであります。
小田会長は、次のように続けておられます。
 
「しかし、正確であればそれでいいわけではなく、やはりホスピタリティー、お客様の立場に立って思いやる心がなければなりません」
 
二つ目の要素は『ホスピタリティー』、つまり 『歓待の精神』であります。

この”サービスの定義”は、社員のみならず、加賀屋に出入りするコンパニオン、マッサージ師、ショーに出演するバンドマンたちにもシッカリ理解してもらうように、小田会長自らが機会を見つけてはお話をなさっているのだそうです。
 
「うちが給料を払っているわけではありませんが、お客様からしてみれば”加賀屋にいるスタッフ”には違いありませんからね」
 
小田会長の語られるこうした言葉に、加賀屋さんが32年にも亘って”ナンバー1”の旅館である秘訣が凝縮されているのでありましょう。
当社も、是非見習っていきたいと思います。
それが出来るかどうかは、すべて私次第・・・。
ジックリ腰を据えて、そんな考え方(フィロソフィー)を社内に浸透させて参りたいと思います。