「独立自尊」の精神

2020.12.01
    


先日、あるフランチャイズ(FC)に加盟する経営者の方が本部の対応に不満を鳴らしていました。

「FCに入っているのに、本部があまり広告宣伝をしてくれないので集客数が落ちている」とか、「加盟店の売上向上に役立つ施策をもっと打って欲しい」とか、「本業から派生する新業態でのFCのようなものを新たに立ち上げて欲しい」とか、そんな内容だったと思います。


私は半分聞き流していましたので詳細な内容はよく覚えていませんが、「はぁ? 何を言ってんの?!」と心の中で思っていました。

私には、その方が自社の売上や利益が伸びないのを全てフランチャイズ本部のせいにしているように聞こえてしまったのです。


そりゃ、ノウハウ提供やブランド力といったものを期待してFCに加盟しているわけですから、その方の気持ちを全く理解しないわけではありません。

当社も一部業態でFCに加盟していますしね・・・。


でも、その方の愚痴を聞いていて「自助努力」のようなものがほぼ感じ取れなかったのです。

不満を鳴らす前に、「自分で何とかしようとしたのですか?!」、「散々もがいたんですか?!」って聞きたくなりました。

何でもかんでも外部(この場合はFC本部)に頼るのはどうかと思うのです。


この方に限らず、我々にとって大事なのは「独立自尊の精神」ではないでしょうか?


ちなみに、「独立自尊」・・・・

これは福沢諭吉が説いた言葉で、慶應義塾建学の精神にもなっている言葉です。

三省堂 新明解四字熟語辞典によると、「人に頼らずに自分の力だけで事を行い、自己の人格・尊厳を保つこと。▽「自尊」は自身の品格を保つこと」とあります。


これからの厳しい時代を生き抜いていくには、

世の中の変化を自分で感じとりながら、自分の頭で考え、自分で行動すること」が極めて大事だと思うのです。

そんなスタンスを堅持し、自分自身の揺るぎない人生を築いていきたいものです。



今日の写真は、名古屋市内にある某料亭に掲げられている「独立自尊」の書。

コロナが落ち着いていた時期に我が家の親戚になる予定の大切な人と食事に行った際に撮影させてもらいました。

女将さんが言うには、これ、福沢諭吉先生の “直筆” なんだとか・・・。