【渡辺の本棚】 「強く、生きる。」

2011.03.21
    

『東日本大震災』 の発生以来、帰宅後にテレビを見ることが多くなりました。 被災地の状況が気になって就寝直前までテレビをつけています。
そんなこともあり、最近は「読書」 をする時間がグッと減っています。
今回ご紹介させて頂きます一冊は、1ヶ月以上前に読んだ 『強く、生きる。』 (渡邉美樹・サンマーク出版)。
著者の渡邉美樹氏はワタミグループの総帥で、4月10日に投開票が行なわれる都知事選へも立候補を表明している人物であります。
 
先月中旬に行なわれた渡邉氏の出馬会見をテレビで見ていて、何故だか同氏に惹かれた私。
「一体どういう考えを持った人なんだろう・・・?」 そんな思いに駆られて手に取ったのがこの本であります。
一読してみて感じたことは、私が 「盛和塾」 で学ばせて頂いている “稲盛哲学” に相通じる記載が多いということ。
渡邉氏もこの本の中では一貫して 「人間性を高めることの重要性」 を説いておられます。 
ですから、違和感なくというか、賛同しながら気持ちよく読み進めることが出来ました。
 
また、当社が今年度テーマとして 「ありがとう」 という言葉を掲げている中、ワタミグループのスローガンが 「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」 だということも知り、この面でも余計に本書に引き込まれていきました。

「心の中に、どれだけ “ありがとう” をもてるか。人にどれだけの “ありがとう” を与えられるか。人からどれだけの “ありがとう” を集められるか。そういう “ありがとう” の集積が、人の幸福の容量を広げてくれるのです。」 という渡邉氏の言葉には思いっきり共感を受けた次第です。
 
また、それ以外にも 「一生懸命を盾に安全な場所に逃げるな」 とか、 「他人と比べずに過去の自分と比べる生き方をせよ」 といったところの記載については、個人的に強く印象に残った部分でもあります。 
 
本人も述べておられますが、本書は渡邉美樹氏の 『人生観』・『価値観』 の集大成といえるべきものでありましょう。
東京都民の方は、「渡邉美樹を知る」 という観点からも知事選を前に本書を読んでみられるといいかも知れませんし、今回の震災で被災された方も少し落ち着いた段階で読んでみられると、何らかの “気づき” と “勇気” がもらえる一冊となるかも知れません。