センバツ高校野球開幕

2011.03.23
    

東日本大震災の影響で開催が危ぶまれていた 『第83回選抜高校野球大会』 が、本日、甲子園球場において開幕しました。
この大会には、被災地にある東北高校(宮城)など全32校が出場しています。
そんな中に、なんと、創部1年目でセンバツ出場を果たした学校があります。
今日の第三試合で登場した創志学園高校(岡山)です。
 
この1年生チーム、実は昨夏の岡山県大会では初戦コールド負けを喫しているのです。
そんなチームが昨秋の中国大会では1点差試合を3戦連続で制するほどの試合巧者へと生まれ変わり、甲子園への切符を掴み取ったのです。
そして今日の試合、惜しくも甲子園初勝利とはなりませんでしたが、持ち味を発揮し最後まで接戦を演じたようであります。 ちなみにスコアは「2対1」でした。

同校には特別目立った選手がいるわけでもなく、学校のグラウンドも女子ソフトボール部との共同使用、広さ的にも内野守備練習ができる程度のものしかないのだそうです。
そんな中での甲子園出場ならびに本日の善戦ぶりは、正に”快挙” だと言えます。
 
このチームを率いる長沢宏行監督は、平成17年のセンバツに創部2年目だった神村学園(鹿児島)の監督として出場し、同校を見事 “準優勝” へ導いた方であります。
新聞記者から 「スピード出場のノウハウ」 を尋ねられた同監督は、自身の考えを次のように語っておられます。
 
「スピード出場のノウハウはよく分かりませんが、生活指導からやるのがポイントだと思います。礼儀とか人間がしっかりしている子は伸びる。野球だけの子は伸びませんね・・。」
 
これは、社会人・企業人にもそのまま当てはまることではないかと思います。
やはり、『人間性』 が第一なのです。

さて、今回のセンバツ大会のスローガンは 「がんばろう!日本」。
朝比奈大会会長が述べられたように、選手たちが被災地の方々を応援する気持ちを胸に甲子園で全力プレーをし、その姿が一筋の光となって被災地に、そして日本中に届くといいですね。
 
今日の開会式では、創志学園の野山主将が 「選手宣誓」 の大役を務めました。
立派な宣誓だと思いますので、以下にその内容を記させて頂きます。
 
私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間と共に頑張っておられます。人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。私たちに今できること、それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう、日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。