情に訴える

2012.04.16
    

お花で描かれたパンダです。

そもそも人間には、「人には従いたくない」という本能のようなものがあります。
部下指導にあたる際には、その点を重々心しておくことが肝心だと思います。 
 
「威圧」、言い換えれば「恐怖」によって部下を動かすことも可能かもしれません。 
 
しかし、それで一時的に成果が上がったところで、それがずっと続くようなことはまずないでしょう。 いつかは必ず反発が起きるに決まっています。

ですから、私は「威圧」ではなく、「情」に訴えるべきだというふうに考えています。
 
人間というものは、「意気に感じて・・・」とか、「情にほだされて・・・」という部分で持てる力以上のものを発揮できることがあります。 
  
私自身も、サラリーマン時代に「この上司の為だったら・・・」、「この人を男にしよう!」という気持ちを抱いて仕事をしていた頃があります。
ですから、これは私の経験からも述べていることなのです。
 
人間というものは、性格も考え方も様々です。 しかし、いくら個人主義的な部下であっても、自分の存在価値を認めてくれる人(上司)がいたならば、「この人のために・・・」という思いを抱き、チーム優先主義に変わることだってあります。
「威圧」でいった場合は強い反発を覚えたりすることもありますが、「情」でいった場合は絶対にそうはならないと思うのです。
  
「情」のない組織に”信頼関係”を築くことなど出来るはずもありませんし、部下(現場)から頑張りの精神が生まれることもないのでありましょう。
ですから、原理原則の根底には、やはり「情」がなければならないと思います。 
  
部下に思いのままに動いてもらおうと思えば、部下から心服されることが必須条件。
そういう意味では、「ありがとう」という言葉を発し、感謝の意を相手に示すことが大切なポイントになるのではないかと思います。