気持ちで負けない

2009.02.06
    

“100年に一度、未曾有の大不況”。連日、テレビや新聞でリストラ等、不況の状況を伝える報道がなされています。

危機感をもって毎日を臨むことは重要ですが、マスコミ報道により、必要以上にマイナスな気持ちになっている部分があるのではないでしょうか。

景気という言葉には「気」という文字が付くように、気持ちの部分に左右されるという側面があるのです。

こんな話も聞きました。ある新年会での席上、私が尊敬する不動産会社の会長の話です。初詣で熱田神宮に参拝された際に、一番大きな、一番高い熊手を数本購入され参道を歩いていると、某テレビ局のクルーに呼び止められ、ニュースで流したいのでインタビューに応じてほしいとのこと。「昨年はどうでした?」といった類の質問に、「お陰様で、まずまず良かった」という旨の回答をされたそうです。

そうしたら、「良かったことではなく、良くなかったことを答えてもらえませんか。」というようなことを言われたとのことです。

「まずまず」だとか「良かった」と答えてもらっては”絵”になりませんからね・・・・。

このことから判るように、マスコミが誘導している、あおっているという側面も多大にあるということなんです。ですから、惑わされてはなりません。

 確かに、上場各社の業績予想が発表されており、トヨタ自動車が営業赤字4000億円で、初の最終赤字に転落とのこと。また、日立製作所も純損益が過去最悪の7000億円の赤字となるのをはじめ、東芝、パナソニック、ソニー、シャープも巨額の赤字を予想するなど電機各社の業績悪化は深刻な状況に陥っています。その電機業界の中でも三菱電機は黒字を確保していますし、任天堂やサントリー、マクドナルドなどのように過去最高益を更新している企業もあります。業績の上方修正をした上場企業は200社を超えているのです。アステラス製薬、東京製鐵、江崎グリコ、ブルボン、ユニチャームペットケアなどがそうです。

知り合いの会計士さんもこんなことを言っていました。「クライアントの中で製造業は確かに厳しいところが多いようだが、伸ばしているところはしっかり伸ばしている。だから決して全部が全部悪いわけじゃないんですよ・・・・」と。

厳しい時期だということは間違いありません。先行き不透明で正直怖い部分がありますが、必要以上にマスコミ報道に惑わされてはなりません。前を向いて突き進んでいこうではありませんか。

私は、盛和塾で経営の勉強をさせていただいておりますが、稲盛塾長(京セラ名誉会長)から常々教えていただいている『経営の原点12か条』の第12条、「常に明るく前向きで、夢と希望を抱いて素直な心で経営をする」 これを忘れることなく精進してまいりたいと思います。

皆さんも、気持ちでは絶対負けないようにしてください。 みんな、ガンバロー!!