第112回「盛和塾名古屋自主例会」

2011.04.23
    

昨日は、盛和塾名古屋の「自主例会」がヒルトン名古屋に於いて行なわれました。
「勉強会」として、日本航空インターナショナル中部地区支配人の西和彦さんによる講演が行なわれました。 テーマは 『日本航空の再生に向けて』。
3月28日をもって、会社更正法の適用を終えたJALでありますが、JALが破綻に至った経緯から始まり、今日に至るまでに何がどう変わったか・・・ ということについてのお話を聞かせて頂きました。
 
稲盛塾長がJALの経営の舵取りを担われて、まず取り組まれたのが 「リーダーの意識改革」 と 「組織改正」 への取り組みだったそうです。
特に注力をされたのが 「意識改革」 の部分で、リーダーシップと考え方の大切さ については、最初の経営会議の場において切々と説かれたとのことです。
JALの存在意義とは何なのか? そして、自分自身の存在意義は何なのか? 新企業理念やフィロソフィについて、また、会計学について、役員・組織長50名を対象とした勉強会を1ヶ月の間に16回にわたって行なわれたとのことです。
 
「組織改正」の部分については、破綻前には “変なセクショナリズム” が存在したものを、部門ごとの連携が取りやすい機動力のある組織体制へ変更すると同時に、各部門の責任を明確にした経営管理体制へ変更をされていったとのことです。
破綻前のJALには、「赤字路線は黒字路線で穴埋めしていけばいいだろう・・・」 という発想があったということですが、新体制においては、一人ひとりが経営者だという認識のもと、各部署・各人が自分の役割に明確な責任を持ち、数字(採算)に基づいて強い意志で目標を達成していくことが重要だ という観点から “アメーバ経営” (部門別時間当たり採算管理制度) を導入、今月より本格稼動をしているようであります。 やはり、”危機感” の共有 ということが肝心なのでありましょう。
 
『フィロソフィー』 と 『アメーバ経営』 、これこそがJAL再生へ向けての両輪であると語られた西支配人。
実際に、その両輪により大きく収益体質が改善されたJAL。 我々塾生が稲盛塾長から常日頃学ばせて頂いているものが、如何に “スゴイもの” なのか感じ取ることができ、感動を覚えた私です。 
(当社は “アメーバ経営” については未導入で、これをどのように自社に落とし込んでいけるかということが鍵だと言えるのかも知れません・・・)