経営戦略を立てるポイント

2010.10.01
    

定休日だった一昨日、自宅の棚(私個人の収納ボックス)の整理整頓をしました。
2年以上目にしなかったようなものは、バサッと捨てました。
よくぞこれだけ不要なものを溜め込んでいたものだ・・・と思うほどの廃棄量でした。
 


その中で出てきたのが一冊のノート。「気づきのノート」
と名付けられたソレです。
今から、10年ほど前に使っていたノートであります。
  
当時、「決算書」 も全くと言っていいほど読めなかった
私が、ある先輩社長に誘って頂き、月に1回、1年間
通った勉強会(税理士さんが私を含めた5人の社長を
相手に行なってくれたもの)での学び・気づきを書き記し
たものです。
 
このノートを、あらためて読み返してみると 「ああ、そうだったなぁ・・・」 と思い出すようなことも
いっぱい書いてありました。
 
今日は、その中から 『経営戦略を立てるポイント』 について、自分自身の脳裏に強く焼き付け
るという意味合いも込め、以下にまとめてみたいと思います。

 
「昭和40年代に、映画会社がなぜ斜陽化したか・・・?」 というテーマで、
講義が繰り広げられた日がありました。
 
斜陽化したのは何故か。 「テレビ」 の出現・・・?
確かにそれもあるのでしょうが、決してそれだけではありません。
 
その理由は、「経営者が間違った経営戦略をとったからだ」 と先生はバッサリ。 
 
当時の映画会社の考えの中枢にあったのが、「大作主義」 というもの。
“大作” を作り上げることばかりに感心がいき、かけたお金を回収できるだけの観客を動員できな
かったのが、一つの敗因。
そして、もう一つが 「敵視主義」。
自分たちがもっていた俳優・女優たちをテレビに出さなくしたのです。
そのために、テレビ会社が独自に人材育成に励むことになったのです。優秀な人材が、テレビへ
テレビへ、と流れていってしまったのです。
 
要は、どうして 『提携』 を考えなかったか・・・
テレビを 「販路」 として考えることは出来なかったのか・・・、ということです。
 
映画会社は、”映画館” という 「販路」 を持っていたので、テレビ会社と提携ができなかった。
様々な “しがらみ” があったがために提携案が出なかったわけです。
当時の映画会社としては、テレビと提携をし、映画館を半分くらいにし、残りはボウリング場等へ
転換を図ればよかったのです。
 
根本は、映画会社が自分自身を映画会社と自称したことが間違いだったわけです。
『映画会社』 から、『娯楽提供会社』 へ脱皮しなけりゃいけなかったのです・・・。
 
つまり、「環境に適応することを考えること」 と、「制約条件を解除すること」。
この2点が、経営戦略を立てる上では、考慮しなければならない大きなポイント。
そんな “正しい経営戦略” を企業経営者が持っているかどうかが、これからの厳しい経済環境下
において生き残っていく(勝ち残っていく)ための鍵となるのです。
 
私も、この点をしっかりと頭に叩き込んで、経営の舵取りをしていきたいと思います。