職場の同僚から「子育ては大変だけど楽しいぞ」と聞かされ、私も子育てに専念できる機会があれば貴重な経験になると思ったからです。
また、妻が初めての出産だったため、子育ての不安や家事の負担などを軽減し二人三脚で頑張りたいとも思いました。
おむつ替え、ミルク、沐浴、抱っこなど初めて経験する育児は、毎日が新鮮でした。子供の一日の生活リズムを把握することにも繋がり、夜泣きで寝不足にならないよう時間帯を決めて睡眠の時間を確保できるようにしました。
泣いている理由がわからず困惑することもありましたが、新生児特有の原始反応、ニコっと笑う表情や寝顔を見ると自然に癒やされ、「今日も一日頑張ろう」という気持ちになります。
妻が安定期に入った時点で上司に育児休業取得希望の相談をしました。
その後、業務引継ぎについて関係部署の全スタッフとの話し合いの場を設けていただきました。業務の引継ぎ資料を作成し、引継ぎ内容に対して疑問等が残らないよう丁寧に説明するように工夫しました。
育児を試行錯誤しながら行うことで先を見通す力や判断力が身についたように思います。
また、お子様連れのお客様の対応にも変化がありました。
子育て世代の方に寄り添ったお声掛けができるようになり、コミュニケーションの幅が一層広がったように感じます。
男性の育児休業取得率は低く、私自身も業務の引継ぎや収入面での不安がありました。
しかし、夫婦で助け合いながら長い期間、一日中子供と向き合える機会は人生に何度もありません。
育児の楽しさ、辛さなど様々なことを経験して本当に良かったと思います。
今では子供が泣き出すと「そろそろお腹が空いた時間かな?」と対応できるようになりました。
実際に育休取得の事例があることで、育休取得を検討している方の背中を押すことにも繋がります。
一人でも多くの方が家族のため、自身のためにも一歩を踏み出すことを願っています。
設立 | 昭和25年11月10日 |
事業内容 | 不動産業・賃貸管理業・建築工事業 |
本社所在地 | 清須市土器野145 スカイフォーラム1F |
代表者 | 代表取締役社長 渡辺健太郎 |
従業員数 | 21名 |
2022年に改正された「育児・介護休業法」がきっかけです。
さらにこの改正の特徴が、男性の育児参加がひとつの軸になっているという点も関係しています。
スタッフの新規採用に際しては、少子高齢化が原因なのか面接応募者が思うように集まりません。新規のスタッフ採用が難しいなかで、出産・育児等による離職を防ぐことは、私たち中小企業における重要な課題だとも感じています。
さらに、男女双方のスタッフが仕事と育児等を両立できる社内環境の整備は、企業イメージのアップとともに人材の定着にもつながると考えたからです。
最初に取り組んだことは、育児休業を取得しやすい環境を作るということです。顧問の社労士に相談して資料を提供してもらい、社内への周知と相談窓口の設置を行いました。
相談窓口を設置してまもなく部門長より、男性スタッフから配偶者の妊娠・出産について申出がある旨の報告を受けました。
さっそく本人に個別の説明をして意向を確認し、育児休業の期間を確認しました。
このとき感じたのは、給付金(申請から振込までの期間)や社会保険料など、収入に関することについてもしっかりとした説明をすることがとても重要だということです。
まずは、会社側が育児休業を相談しやすい窓口を設置するということが大切だと感じます。会社に気を遣って申出をしにくいという状況を無くすことです。
さらに、取得者が在籍する職場の同僚スタッフに負担をかける可能性があるため、スタッフ相互間の理解も重要になります。本人が育休中の間、周りのスタッフがどのように業務をサポートできるかという課題です。
この問題を解消するため、部門長の提案により関係部署の全スタッフを集めてミーティングを行うことになりました。本人も交えて話し合いを行った結果、全スタッフの理解と協力を得ることができ、安心して育休を取得することができたわけです。
取得者が在籍する職場は不動産賃貸仲介営業の店舗です。日頃から「情報共有」ということを意識して店舗運営を行っていたため、人員が不足した場合でも周りのスタッフがサポートすることで業務を円滑に継続することができました。
育児休業に対してだけではなく、普段から「相互に助け合う」という社内風土を作りあげることが重要だと思います。
育児休業を取得した事例を社内で共有し、相互理解に役立てています。
さらに、スタッフのみなさんが柔軟な働き方ができる環境、制度を整えていくことが会社の役割だと考えています。
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