三毒を抑えよう

2011.12.16
    

当社では、毎日の朝礼時に『フィロソフィー手帳』(ウィズコ・フィロソフィー)の輪読を行なっています。 全部で108項目ある「フィロソフィー」を毎日2項目ずつ読みあわせ、その上で各人がコメントを述べるという形で、その浸透に努めているところであります。
 
その際に、私が時折話をさせて頂くのが、「三毒を抑えよう」ということであります。
皆さんは、この「三毒」という言葉をお聞きになったことがありますか?
 
これについては、以前にも似たようなことを記したことがありますが、とても大事なことだと思いますので、改めて記させてもらいます。
当社の社員の中には、これを完全に覚えてくれた人と、何度話をしても全く覚えてくれない残念な人がいます。
多くの社員が私のブログ記事を読んでくれていますので、これを機会に一人でも多くの人にシッカリと覚えてもらうという期待を込めて記します。
 
「三毒」、 これは仏教の言葉であります。
 
人間には、『煩悩』(ぼんのう) というものがあります。
この 『煩悩』は、全部で108あると言われます。(当社のフィロソフィーはこの煩悩の数に合わせて108項目にしたというわけです・・・)
 
『煩悩』の意味を、大辞泉で調べてみると、「心身を悩まし苦しめ、煩わせ、けがす精神作用」 と記してあります。
その中でも 『六大煩悩』 といわれるものが下記のものであります。
 
 「貪」 (とん) : 自分さえよければいいとして、際限なく貪(むさぼ)ること。
 「瞋」 (じん) : 怒り狂うこと。
 「痴」 (ち) : ねたみ、そねみ、恨み、つらみ、嘆き、腐ること。不平不満を鳴らすこと。
 「慢」 (まん) : 慢心。うぬぼれ。驕(おご)る心。
 「疑」 (ぎ) : 仏教の真理を疑う心。
 「悪見」 (あっけん) : 偏見、邪見等、間違った見方や考え方を持つこと。
 
更に、この中の 「貪」・「瞋」・「痴」 を 『三毒』(さんどく) というのです。
臨済宗のお坊さんとして得度しておられます盛和塾・稲盛和夫塾長(京セラ名誉会長・JAL会長)は、この 『三毒』 を抑えることが、心を磨き高めることに繋がると説いておられます。
 
これら、本能に基づく 「利己的な心」 を抑えることにより、人間が本来持ち合わせている 「利他の心」、いうならば 「優しい思いやりに満ちた心」 が心の中の大半を占めるようになっていくものだというふうに説いておられます。
 
誰もが幸せな人生を送りたいもの・・・。
であるならば、『三毒』 つまり、「貪欲」・「怒り」・「愚痴」、まずはこの3つを抑えることを意識していくことから始めると良いかもしれません。
 
  
※先日記した 『For You(フォーユー)の考え方』と『利他の心』とは同意であります。