国を亡ぼす君主

2011.09.06
    

『安岡正篤 一日一言』 という語録集が致知出版社から発刊されています。
3・4年前までは、安岡正篤(やすおかまさひろ)という名前自体も聞いたことがなかった私ですが、盛和塾・稲盛和夫塾長の講話の中で幾度となく登場する人物ということもあって関心を持った次第です。 今では時折、ブログのネタとして安岡さんの言葉を用いさせてもらっています。
改めて人物紹介をさせて頂きますと、安岡正篤さんは昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務められた方で、更には三菱グループ、住友グループ、近鉄グループ、東京電力、等々、昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた方であります。
 
この語録集、一見すると難しくも感じる文章ですが、そこには思いっきり含蓄があり、ハッと気づかされるようなこともしばしば・・・。この 『一日一言』 に目を通すのが日課にもなっている私です。
今日はその中から、【国を亡ぼす君主】 というものをご紹介させて頂きます。
 
国を亡ぼす君主というものは、きまって自ら驕(おご)り、
自らを知恵あるとして、人を軽蔑するものである。
 
自らを驕れば人材をいい加減に取扱い、
自らを知恵ありとすれば専制独裁をやる。
相手を軽んずれば備えがなくなる。
何事があっても、びくともしないという用意がなくなってしまう。
 
備えがないと禍(わざわい)を招き、
独裁をやると地位が危うくなり、
人材を軽んずると全てが塞(ふさ)がってしまう。
 
そうして自ら亡んでしまう。
 
私のようにさして能力も知恵もない人間はまだしも、世の経営者諸氏は、よく心しておくべき箴言(しんげん)ではないでしょうか・・・。
この 『一日一言』 はインターネット上で “今日の言葉” として発信されていますので、興味のある方は覗いてみてください。→ http://www.chichi-yasuoka.com/