【不動産豆知識】 相続税の大幅増税

2011.02.03
    

今日は 「節分」 ですね。 「鬼は~外、福は~内!」 
小さいお子さんがいる家庭では、”豆まき” をやられるところも多いのではないでしょうか。
我が家でも、長女・長男が幼い頃には私が “鬼” のお面をかぶって 「喰ってやる、喰ってやる~」 とゆっくり後を追いました。 泣きながら 「豆」 をぶつける子供たち・・・。 懐かしい思い出です。
 
我が家には、年の離れた次女(小2)もいますが、この子に対してはコレをやってあげたことがありません。 “3番目”の子ともなると可哀想なものです。(実際、ビデオとかも全く撮っていません)
そこで、「今年こそは “豆まき” を・・・」 と思っていたのですが、今夜は遅くなる予定(おそらく”午前様”)なので結局やれません。 
そもそも娘自体に “豆まき” のことは言っていませんので、期待もしていないとは思いますが、なんだか申し訳ないような気持ちにかられます・・・。
 
さて今日は、当社の顧客である 「地主様」 や 「アパートオーナー様」 にとっては、まさに “鬼” だとも言えるような法改正について触れてみます。
それは、 「相続税の大幅増税」。 不動産 “豆” 知識 ということで記させてもらいます。

昨年の12月16日に閣議決定された平成23年度の税制改正大綱で、「相続税」 の大幅増税が決まりました。 国会で税制改正関連法案が通ると、4月以降に亡くなった人には、改正後の相続税制度が適用されることになります。 
今回の改正によって、地価の高い地域で一戸建て住宅に暮らしている人は課税対象となる可能性が増すことになります。 そして、現行制度でも既に課税対象となっている人にとっては、大幅な増税ということになるのです。
 
ちなみに、現行制度で 「相続税」 の課税対象になっている人は約4%強、今回の改正によって4月以降はそれが6%台になると言われています。
(改正されても6%台ですので、殆んどの人には関係のない話だともいえますが、当事者にとっては一大事なんです・・・)
 
さて、今回の改正のツボですが、それは 『基礎控除額の引き下げ』 にあります。
「相続税」を計算するときには、遺産額から 『基礎控除額』 を差し引くことができます。
ですから、遺産額が 『基礎控除額』以下 であれば 「相続税」 は課せられない という理屈なんですが、今回の改正で 『基礎控除額』 が大きく引き下げられることになったんです。
 
現行の計算式と、4月以降の計算式との違いは、以下の通りです。
 
【現行】  5000万円+(1000万円 × 法定相続人の数)
 
【改正後】 3000万円+(600万円 × 法定相続人の数)

例えば、妻と子供2人(合計3人)が法定相続人のケースでは、【現行】8000万円 だったものが、【改正後】は、4800万円 になるわけです。
つまり、遺産額が 4800万円~8000万円の人は、新たに 「相続税」 の心配をしなきゃいけなくなるのです。
 
また、今回の改正では、「相続税」の 『最高税率』 も、50% から 55%へ 引き上げられることになったという旨も併せて記しておきます。

「富裕層」 と言われる方にとっては、”鬼” のような大増税、いざというときに困らぬよう、事前の対策が極めて重要となってきます。
当社も、不動産を扱うプロとして、顧客の皆様の 「相続税」 を軽減できますよう、各方面の専門家とも連携しながら多面的な提案をさせて頂く所存であります。