「賃貸住宅管理業の法制化」について

2020.07.27
    

公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会(通称:日管協)から「感謝状」が届きました!!


本年6月12日に、『賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律』が参議院本会議において可決成立、「賃貸住宅管理業の法制化」が実現しました。


これは『日管協』の かねてからの “悲願” でもあり、それが実現したことに対する「感謝状」であります。


実は私、一昨年の6月まで、7年間にわたり同協会の「本部理事」および「東海ブロック長」(愛知・岐阜・三重・静岡)を拝命しており、自分で言うのも何ですが、当時は結構“活躍”していたんですよ・・・。(^^)v

現在も「参与」(←単なる名誉職)として、役員名簿に名前を連ねています。


そんなわけで、「感謝状」が届いたんだと勝手に認識しています。



そこで今日は、これが「どんな法律なのか」について記してみようと思います。
ほんと簡単に、バクっとですけどね・・・(^^;

 
その柱となるのが・・・

   ①サブリース契約に対する規制強化」

   ②受託管理業者の登録義務化  であります。 


 

では、それぞれについて触れさせてもらいます。


まず、「サブリース契約」(一括借上げ契約)について。

利用の仕方によってはアパートオーナーにとって、とても有益な仕組みであるサブリース。

しかし、一部サブリース業者による誇大広告や悪質な勧誘、重要な事実を告げないままの契約によって、ちょっとした “社会問題” にもなりました。


具体的には、突然の家賃の大幅減額であったり、それに応じなかった場合の契約解除であったり、NHKの番組『クローズアップ現代』で特集が組まれたりしました。
私はこの時の番組内容を「文字おこし」したデータを今も大切に保管しています。安易にサブリース契約に応じないよう、親しいオーナーの皆さんに対し、その危険性を説明するツールとして使っています。


そんな「サブリース契約」ですが、今回の法制化により、借り上げの内容や期間、賃料の改正内容を事前に説明することが義務化されました。

これにより、トラブルの未然防止につながることが期待されています。

尚、違反した業者については、業務停止命令や罰金などが科されることになりました。



次にについてです。

皆さんご存知のように、「不動産取引業」(仲介等)を行なうためには “宅建業免許” が必要ですよね。


しかし、「不動産管理業」を始めるにあたっては、「免許」どころか「許可」さえ要らない。

つまり、法律による規制等が一切存在せず、誰であってもそれを行なうことができたのです。
そのために、一部の悪質な管理会社とオーナーの間でトラブルが発生することもしばしば。

今回、そこに行政のメスが入れられたということです。


今回の法制化により、賃貸住宅管理業を営もうとする者については、「国土交通大臣の登録」が義務化されました。(※公布の日から1年間の猶予期間があります)


そして、その登録を受けた賃貸住宅管理業者について、“業務管理者” の選任、管理受託契約締結前の重要事項の説明、財産の分別管理、委託者への定期報告等を義務づけることになったのです。


義務化に伴い「賃貸住宅管理業者」の定義づけがなされ、これに該当しながらも「“業務管理者”の選任」や「財産の分別管理」等ができない業者、つまり、本制度に登録ができない業者は、そもそも賃貸住宅管理業を行えないことになるのです。(※一定規模に満たない管理業者や住宅維持保全を行わない業者等は対象外です)


上記 “業務管理者” の責務を担うと想定されるのが、『賃貸不動産経営管理士』の有資格者。
当社にも、今日現在13名の管理士が在籍していますが、今回の法制化に伴い、この資格が “国家資格” となることは間違いないでしょう・・・。

(資格保有者のみんな、早めに取っといて良かったな!今後益々試験の難易度が上がるぞ!!)


兎にも角にも、管理会社は管理の質を上げることが使命です。

今回の法制化によって業界全体の質的向上が図られることは大変喜ばしいことです。


当社もオーナー様、そして入居者様に、大きな満足感を常に与え続けられる管理会社を目指し、日々精進を続けて参る所存です。 

今後とも、ウィズコーポレーションをどうか宜しくお願い致します!!