【渡辺の本棚】 「斎藤一人 商人道」

2011.07.12
    

本日ご紹介させて頂きますのは 『斎藤一人 商人道』(尾形幸弘・PHP研究所)。
またまた、一人さん関連の一冊です。
「渡辺は、斎藤一人さんのことを余程好きなんだろう・・・」 と思われていますよね。
そうなんです。 私は一人さんの “大ファン” なんです。
一人さんに関する本を読めば読むほど引き込まれていきます。 気持ちも明るく、楽になります。
いつかどこかで斎藤一人さんにお目にかかること、お話をさせて頂く機会に恵まれることを夢見て毎日を過ごしています・・・。
 
さて、本題。 この本について記します。
この本の著者の尾形幸弘さんは、北海道で飲食店を何店舗も経営する実業家。
ひょんなことから斎藤一人さんの “お弟子さん” となり、様々な教えを伝授されました。
一人さんの教えをベースに会社づくりをしたところ、サービス(接客)の日本一を決める 「SIサーバーグランプリ」(第5回) で見事日本一を獲得。 そんな実績の持ち主でもあります。
この本は、尾形さんが一人さんから 「商人たるものはどうあるべきか」 についてのレクチャーを受けたものを、一人さんとの会話内容をそのまま引用しながらまとめたものであります。
 
この本を一読して、印象に残ったことは沢山あるのですが、今日はその中からあえて一つだけ紹介させて頂くことにします。
それは、 「二十一世紀は “プロ中のプロ” でないと通用しない」 というもの。
要は、商売でいうなら同業者が見学に来るような店(会社)にしないといけないというわけです。
 
そのためにはどうしたらいいのか? ということについて、一人さんは 「毎日、”プロ中のプロ”って言えばいいんだよ」 と述べておられます。
「ウソみたいな話だけど、”プロ中のプロ” と言っていると、なぜか “プロ中のプロ” になっていくものなんだよ」 と・・・。
 
商人の仕事は「お金儲け」であるわけです。 「お金儲けの “プロ中のプロ” になるんだ」 と言っていると “赤字は恥だ” と考えるようになってくるものなのだそうです。
そうすると、店を出すときに 「撤退」 も頭に入れながら店を作るようになる。 勿論、「絶対に上手くいかせる!」 というつもりで全力を尽くすわけなんですが、戦争でも何でもそうですが、始めるときは 「撤退」 するときのことを考えておかなきゃならないということです。
 
そもそも、「商売っていうのは八割方は外れるものなんだよ」 と一人さんは言い切っておられますが、たいがいの人は 「自分は八割の方には入らない」 って甘く考えて、失敗するのだそうです。
でも、”プロ中のプロ” の頭の中には 「撤退」 するときのことがあるから、お店にお金を掛け過ぎない・・・。 いつ引き上げるか分からないものにお金なんて掛けられないという発想なわけです。 
 
「店の内装にお金を掛けなくていいんですか?」 という人がいるけれど、最高の内装っていうのは「お客さん」なんだと一人さん・・・。
店が混んでいること(繁盛していること)こそが、最高の内装。 これに勝るものはない! と言っておられます。
そして、”プロ中のプロ” って言っていると、常に 「ムダはないだろうか?」 っていう目でものを見だすようになるのだとか。
 
とにかく、”プロ中のプロ” と言っているうちに、色々なことが分かってきて、段々、段々、”プロ中のプロ” になっちゃうのだそうです。
人間というのは、「言葉」で考え方が変わり、行動が変わってしまうもの。 面白いですよね・・・。
 
最後に一人さんはこんなことを言っておられます。
“プロ中のプロ” を目指していったとき、そこで出会う人、そこで起きる人生、そこで起きるドラマがあるの。それも楽しくて、面白いの。 苦労するんじゃないんだよ。 苦労するのは “プロ中のプロ” の時代に “プロ中のプロ” を目指さない人なんだよ・・・。