公私のけじめを大切にする

2022.03.08
    


今回は、当社の『フィロソフィー』で行かせてもらいます。

公私のけじめを大切にする】、私自身も常々肝に命じておくべき大事な考え方です。

フィロソフィー手帳のP.48には以下のように記しています。


仕事をしていく上では、公私のけじめをはっきりつけなければなりません。プライベートなことを勤務時間中に持ち込んだりしてはなりませんし、職務上の立場を利用して取引先から贈与供応を受けるなど、個人的にうまい汁を吸おうとする行為も厳に慎まなければなりません。

当社が、仕事を通じての頂き物を個人のものとせず、皆で分け合っているのもそのためです。これは、些細な公私混同であっても、それがモラルの低下を引き起こし、ついには会社全体を毒することになってしまうと考えるからです。

また、会社の立場を利用して個人的に利益を受けるということは、仲間に対する「背任行為」でもあるのです。

私は、人間のなかで最もレベルの低いのは「卑しい人間」だと思うのです。社員をそんな人間に育てないためにも公私の分別をはっきりさせる必要があるのです。

私たちは公私のけじめをきちんとつけ、日常のちょっとした心の緩みに対しても、自らを厳しく律していかなければなりません。



今から14年か15年くらい前のことになりますが、当時の当社は“ぐちゃぐちゃ”でした。

当時在籍していた42名の社員のうち、1年間で20名が退職、翌年には更に7名が退職する事態となりました。


振り返って見れば、その頃の当社には 『穏やかな人間関係』 および 『規律ある文化』 なるものが欠如していたのだと思います。 

『規律ある文化』という面で言えば、スタッフの不正に気づいても「見て見ぬフリをする私」がいました。 仮にそれを指摘し、そのスタッフが不貞腐されて辞めてしまうようなことになったら困る・・・、そんな思いが心のどこかにあったのです。


“腐ったミカン”と同じで、一つ腐ったものを放置しておくと、そこに接している真っ当なミカンまでもが次々と腐っていきます。ですので、腐ったミカンは一刻も早く取り除かねばなりません。なのに、それが出来なかったのです。私の “未熟さのなせるわざ” だと断言して間違いありません。


そうした反省から取り組んだ社内改革、その根幹に据えたのが、このブログでも頻繁にその内容について紹介させてもらっている『フィロソフィー』であります。

盛和塾・稲盛和夫塾長(京セラ名誉会長)からの学びを基に全108項目をまとめ上げ、社内研修の場においても時折取り上げ、その後、それを手帳化した上で各部門の朝礼の場において毎日輪読を行なうこととしました。

辞めた社員の中には、そうした流れが嫌だったという人もいたのだと思います。


でも、いいんです。年月を経て、今の当社には「良い心根を持ったスタッフ」ばかりが集ってくれています。我が子のように可愛いそんな彼らに “魔が差した” とも言えるような行為を決してさせない、言ってみれば “彼らを守る” ための大事な「フィロソフィー」の一つ、それが本日ご紹介させて頂きましたこの【公私のけじめを大切にする】という項目であります。


※『フィロソフィー手帳』です


本日のアイキャッチ画像は、愛媛県産の甘平(かんぺい)みかん。

昨年はじめて食して以来、私の “大のお気に入り” となったミカンで、すっごく濃厚な甘みを有しています。

先日、スーパーでお値打ちに販売されていたので大量購入。お風呂上がりに毎日食し、残り4個となった段階で、そのうちの1個にカビが発生していることに昨晩気づきました。

「あぁ、コレはブログに使えるなぁ・・・」ということで、この写真を撮った後、直ちにゴミ箱に捨てました。