諸行無常(しょぎょうむじょう)

2024.01.11
    


1月1日(月)16時10分頃、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6、最大震度7の地震(令和6年能登半島地震)が発生しました。

今朝の新聞報道によると、発生から10日目となった昨日午後2時時点での死者は206名(うち災害関連死8名)にも上り、連絡の取れない安否不明者も52名で、石川県内398ヶ所の避難所に2万5770人もの方が身を寄せているとのこと。一連のニュース報道を目にするたびに心が痛みます。

犠牲になられました方々には心よりお悔やみ申し上げますと同時に、被災地の一日でも早い復興をお祈り致します。


そうした中、一命を取り留められた被災者の皆さんにお伝えしたい言葉があります。

今回の地震に限らず、いま何らかの苦しい思いをされている、また、今後そういう場面に遭遇された際に思い出してもらいたい言葉でもあります。


それは、私が“座右の銘”としている言葉の一つで『諸行無常』というものであります。

仏教用語で、「悪いことも、良いことも、それがずっと続くなんてことは絶対にない」という意味で、当社フィロソフィーの中にも、この言葉を取り上げた項目が存在します。

今回はそれについて取り上げさせて頂きます。


仮に今、自分にとって悪いことが続いているとしましょう。でも、悲観することなく、前進し続けることが重要です。

以前PTAの会長を務めていた頃、生徒や父兄の前で、この言葉について語ったことがありますが、学校教育・いじめ問題などで言えば、「明けない夜など決してない」のです。


「いま自分の身に降りかかっている試練は、神様が自分を成長させるために与えてくださったものだ。ありがたい」と前向きに捉え、努力することです。


眼前に災難が降り掛かっている当事者からすれば、そんなふうに捉えられないかもしれません。特に今回のような地震で被災された高齢者の方や障害をお持ちの方にとっては無理なことでしょう。それは重々承知しています。

ですが、若い世代の方や健常者の方、要は“やり直し”の効く方であるならば、自分自身に言い聞かせるような形で、そう努めることが大切です。


前を向いて頑張っていれば、必ず事態は好転するようになりますし、それを乗り越えたときには、自分自身ひと回り大きな人間にもなっているはずです。


一方で、いま絶好調だとしても、それがずっと続くようなことも決してありません。

物事が上手く運ぶようになってくると“油断”というものが生じてきますし、周りに対して傲慢な態度をとったりもします。上手くいっているときこそ余計に注意が必要なわけです。

謙虚にして驕らず、更に努力を積み重ねる」ことが重要です。


今回記したことは、私自身、常に意識しているつもりですが、改めて心に強く叩き込んでおきたいと思う次第です。