「がんばれ」じゃなくて、「がんばってるね」

2011.05.07
    

本日、アパマンショップネットワーク本部からメールが届き、被災地の加盟企業に “応援メッセージを届けよう” という取り組みを行なうとのこと。
「頑張れ 東北!」 という文字の周りに、全国の加盟店からのメッセージを添えて被災企業へ送るのだとか・・・。
しかし、慰めよう、元気づけようと思って発した言葉に被災者の心が傷つけられることもあるということを認識して行なう必要があります。
 
日本国民一人ひとりが、この未曾有の危機を我が事と捉え、”がんばろう日本” とか、”頑張れ 東北!” という言葉を口にすることは大切なことです。
でも、この 「がんばろう」・「頑張れ」 という言葉は、とても難しい言葉だということを認識しておく必要があるのです。
懸命に頑張っているような時に、こうした言葉をかけられると 「これ以上、どうやって頑張るんだ!」 と思われたりもしますし、「もっと頑張らなくっちゃいけないのか・・・」 と相手を追い詰めたりすることにもなりかねないのです。
その人なりに、もう精一杯がんばっているんです。
ですから、かける言葉は 「がんばれ」 ではなくて、「がんばってるね」 のほうがいいのです。
こう言われたほうが被災者の方々も救われるし、逆に力が湧いてくるのではないでしょうか・・・。
 
ちょうどこれに関連するような記事が、『週間ポスト』(4月29日号) に載っていました。
生々しい 「現地の声」(被災者の心の声) が紹介されていましたが、この記事を読んで私も随分と考えさせられました。
最愛の家族や家を失った「被災者」と、地震や原発の恐怖に怯えながらもこれまでとほぼ変わらぬ暮らしをしている「非被災者」との間には、どうしようもなく埋まらない溝があるのです。
私たち非被災者が善意で発する言葉であっても、それを複雑な思いで受け止める被災者がいるということに鈍感であってはなりません・・・。