リーダーが持つべき「寛容な心」

2023.06.02
    


本日6月2日は、我が郷土(清須)の英雄「織田信長公」の命日です。

天正10年6月2日に「本能寺の変」により逝去(数え年で49歳)、本年で441年の忌日となるのです。

今年度、清須市の「市政推進委員」を務める私は、降りしきる雨(台風2号の影響)の中、『織田信長公顕彰祭』(於:清洲城跡 お社前)に臨席して参りました。


生憎の天候となったためテントを張っての式典となり、予定されていたアトラクションの「伝統芸能保存会による太鼓」と「清須市文化協会民謡部による民踊」は行われませんでした。

下の写真は、本日の神事の様子。

アイキャッチ画像(↑)として用いたのは、過日撮影した清洲公園内にある織田信長公銅像です。


4日前(5月29日)に発表された『大学生の好きな戦国武将ランキング』で見事 “第1位” を獲得した織田信長でありますが、一般的には近寄りがたい性格だったと言われており、また、一度敵対した者に対しては絶対に心を許さなかったため、敵が絶えることはなかったと言われています。


その様を目の当たりにしていた豊臣秀吉は、「親分たる者がそんなやり方をしていては、人はついてこない」と学習、人間社会を上手く治めていくには “寛容な心” をもって臨むことが大事だとの認識を持ったとのことであります。

それ故、秀吉は敵であった者が味方になった時には、譜代の家臣と同様、或いは、それ以上の待遇をしたのだとか・・・。


国とは言わないまでも、ある程度の組織を上手く治めていくには、時に断固とした “厳しさ” も必要ですが、その厳しさが組織の面々に心理的緊張を与え続けることになり、それにより皆が萎縮してしまうようでは長い目で見て良い結果が導き出されるとは思えません。

そんなことで今日は、社長ならびに経営幹部が組織をまとめ、人を伸ばしてゆく上で、心に留めておくべきこと、私が思うことを記させてもらいます。


“組織は人” です。 社長や経営幹部がいくら 「戦略」や「戦術」 といったものを立てたところで、また、社長や幹部がいくら 「ああだ、こうだ」 と言ったところで、実際に現場の最前線で戦っているのは社員一人一人であるわけです。


ですから、フィロソフィー(哲学・考え方)教育を通じて 「人間力」 ・ 「組織力」 を高めていくと同時に、社員一人一人の能力向上を日々図っていかねばなりません。

“指示待ち族” のような社員ばかりになってしまっては、組織の成長はまず見込めません。 社員自身に考えさせることが大切で、常に 「創意工夫」 をする癖をつけさせることが重要です。


また、業務スキルというものは、机上の理論ではなく、実際の経験を通じて初めて自分のものとなっていくものですから、ドンドン経験を積ませていくことも重要となってきます。


そして、新たな経験を積んでいく過程においては、どうしても「失敗」が付いてまわります。

その時、いざ部下が「失敗」をしでかした場合に、リーダーがどのような態度で臨むかによって、その部下の成長に大きな影響を与えることになるのだろうと思います。


「失敗」をしたことに対し、部下本人は責任も感じ、落ち込んでいるはずです。

同じ過ちを繰り返すことのないように、指導することを怠ってはなりませんが、部下が立ち上がることの出来ないくらいまでに叱責してはならないと思うのです。

そんなことをすれば、部下は萎縮し、チャレンジ精神を持てなくなってしまいます。


“ミスター巨人軍”こと、長嶋茂雄さんはデビュー戦において 「四打席連続三振」 という屈辱的な成績を喫しました。 そのときに、水原茂監督が彼を許さなければ、あのスーパースターは生まれなかったかも知れません。(例えが古く、若い人たちにはピンと来ないですよね・・・);


兎にも角にも、「人は許されることで立ち直り、成長していくもの」なんだろうと思います。

リーダーたるものは、その辺を重々理解しておかねばなりません。

人を育てていくには、失敗に対してもある程度目をつぶる「寛容さ」も必要だということを忘れないようにしたいものです。