賃貸マンションやアパートで間取りを変更することのメリットといえば、やはり何と言っても入居率のアップです。人気の間取りに変更することにより、入居者募集の際に間口が広がるというメリットがあります。
今回のリノベーションは、和室を洋室に変更してさらに2部屋をつなげ→広い洋室に変更し、さらに水廻りを新調して使い勝手の良い間取りにします。最近は広い空間が好まれる傾向にあります。
ただし、ここで気をつけていただきたいのは、ただ単に間取り変更をするだけではなく、想定される入居者に好まれる設備等も変更・増設する必要があるということを考慮しなければならないということです。
賃貸マンションやアパートの入居率が高くなる要因として、一般的には以下の要素が含まれていることが重要です。
人気のある賃貸物件は、交通アクセスが良い場所に位置していることが多いです。公共交通機関へのアクセスや、近隣にショッピングセンターやレストラン、学校などの便利な施設があることが重要です。
賃貸物件のセキュリティ・安全性は重要な要素です。安全な地域に位置し、防犯対策がしっかりしていることが人気の理由となります。
アパートや賃貸マンション内に備え付けられた便利な設備(エアコン、キッチン設備、洗面化粧台など)や、共有スペースなどの充実したサービスが人気を集める要因です。
適切なメンテナンスと管理が行き届いているアパート・賃貸マンションは、入居者にとって快適な生活環境を提供することができます。
賃貸物件の間取りやデザインが使いやすく、居住者のライフスタイルに合ったものであれば、入居者の満足度が高まります。
人気のある賃貸物件は、その価値に見合った賃料で提供されていることが重要です。周辺の同程度の物件と比較して、コストパフォーマンスが高い場合は入居率が高まります。
ペットを飼う人々にとっては、ペットの飼育が可能な賃貸物件が人気を集めることがあります。
・エリア 愛知県清須市
・物件種別 賃貸マンション
・築年数 築41年
・構造 鉄筋コンクリート造
・間取り 3DK → 1LDK
▶ 動機:築年数が経ってきたので計画的にリノベーションして入居者募集を検討したい。
・和室を洋室に変更して欲しい
・入居率アップを期待している
▶ 提案: 建物の配管が複雑に配置されているため、水廻り部分の配置に工夫が必要。(間取りを考える上でひと工夫する必要があります)3部屋ある和室を洋室に変更し、さらに2つの部屋を1つにすることで、賃貸ニーズにマッチした間取りを提案します。
リノベーションをしたいけど、建物の構造上どうしても思い通りの間取りにできないケースもあります。今回のリノベーション現場がまさにそれでした。
建物に配置されている配管の位置が複雑になっているため、洗面脱衣所のスペースを広く確保できなかったのです。
もともとの間取りでは浴室の中に洗濯機置き場が存在していたため、リノベーション後の間取りでは別の場所にこれを造作し、浴室、洗面所のスペースを確保します。ただ、洗濯機置き場の壁には点検口があるため、これを塞ぐことはできません。
給湯器の位置もベランダ側に移動させます。
ダイニングキッチンと玄関の間には廊下を造作して扉を設置し、区切りを付けてみました。
和室から洋室に変更するため、畳を処分して床上げ工事を行います。
LDKを造作するため、2つの部屋をひとつに繋げます。
残る洋室の押入にはパイプハンガーを設置し、クローゼットに変更します。
ダイニングキッチンにはシステムチッチンを新調します。
キッチンパネルを取付けキッチンを設置すると、みちがえるような素敵なキッチンになりました。
もともと浴室にあった洗濯機置き場をキッチンの横に造作しました。
ロールスクリーンで仕切ることによってお部屋の内装と調和させます。
浴室もユニットバスを新調しました。
お風呂を新調すると、やっぱりみちがえるように清潔な印象になります。
浴室も配管の配置に合わせて、もともとの浴室スペースにサイズ的に合うユニットバスを設置しなければなりません。
トイレにアクセントクロスを使う場合はどの面に貼るのかでも違った印象になります。
ドアを開けた位置から見て正面の壁に貼るとアクセントクロスの印象がとても強くなります。
今回の施工例では手洗いや鏡などがないトイレなので、トイレタンクの後ろ側に貼りました。
両サイドの壁は、コテで塗ったようなエッジの効いたシャープな表情の壁紙を貼ってラグジュアリーな空間作りを演出します。
先にも触れましたが、脱衣場のスペースをなるべく広く確保したかったので、洗面化粧台の位置をどこに配置するのかが新しい間取りを考える上でもっとも悩んだ部分です。
最終的には、既にある点検口や配管の関係上、現在の位置になりました。
玄関にはオープン収納(可動棚)を設置します。広めの棚なので使い勝手が良さそうです。
天井の照明は、小型LED照明に変更。
シングルソフトモーション=引戸を閉めるときに自動的に扉が減速して引き込まれていきます。
写真は洗面所と廊下を仕切る引戸です。
今回のリノベーションは、入居者退去後の部屋の状態をみながらオーナー様が計画的にリノベーションを検討していたところ、改めて弊社にご相談いただいたのがきっかけです。3部屋を順番にリノベーションすることになりました。
建物が築41年ということもあり、実際に退去後のお部屋を拝見してリノベーションプランを作成しようとしたところ、当初に想定していた間取りは作成できないことが分かりました。
和室を洋室にしたいというオーナー様のご要望は問題なかったのですが、
配管の配置の関係上、どうしても脱衣所が広く確保できなくなってしまうのです。
浴室も配管の配置に合わせてサイズ的にピッタリ合うものを選ぶと、当初想定していた扉の位置を変更しなければならなくなってしまうとか、点検口を塞ぐことができないので、洗面化粧台の配置位置を修正しなければならないなど様々な修正が必要になりました。
苦心の末、最終的な間取りが決まり予算枠内での工事発注をいただけましたので、年末までの完成を目指して工事を着工しました。
その甲斐もあってか、なんとか年末には工事が完成しました。
そして、年末から新年にかけて入居募集をしたところ、運良く完成から
14日目で入居応募があったのです。とても嬉しかったのを憶えています。
オーナ様からの期待に応えるということは、すなわち「客付け」だということを改めて強く感じました。
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